犬がお尻を地面に擦りつけるのはなぜ?

犬がお尻を地面にこすりつけながら歩いていたり、お尻を気にする素振りをしている場合は、犬の肛門腺が炎症している可能性があります。

 

 

犬の肛門腺

肛門腺は肛門の両端にあり、肛門膿と呼ばれる臭い膿を溜める袋をもっています。

犬が野生のころ、その肛門膿の臭い匂いを出して、外敵に自分のテリトリーだとアピールするといった役割がありました。

 

しかし、品種改良していくうちに、自力で膿を出すことが難しくなった犬が出てきました(特に小型犬、肥満の犬、高齢の犬)。

 

袋に膿が溜まっていくと、細菌が繁殖して炎症を起こし肛門嚢炎になります。

肛門嚢炎になると、肛門あたりが赤く腫れて出血したりします。

そして犬は痒みや痛みで、次のような行動をします。

 

・排便時に痛みで鳴く

・肛門を執拗に舐める

・お尻をこすりつけながら歩く

・自分の尻尾を追いかけグルグルと回っている

 

また、膿が溜まりすぎると袋が破裂し、肛門の横に穴があいてしまって激痛が走り、出血や膿が飛び出します。

 

炎症していて肛門嚢炎などの病気の疑いがある場合は、すぐに病院へ連れていって診てもらいましょう。

 

 

肛門腺を絞る

自力で膿を出せない犬は、肛門腺を絞って出す必要があります。

基本的にトリマーさんがシャンプーの時に必ずやってくれているので、飼い主がすることはほとんどありません。

 

美容室に行くことが少ない自力で膿を出せない犬は、飼い主が出してあげる必要があります。

 

絞り方は、後ろから肛門を見たとき、上を時計の12時としたら、4時と8時の方向から指で肛門にむかってゆっくりと押し上げて、膿を絞り出します。

押し上げる時、力を入れすぎると傷つけたり嫌がったりするので気をつけましょう。

 

絞り方がよくわからない方は、動物病院やトリマーさんに聞いて、教えてもらうのが良いでしょう。