犬の薬の使用方法(1)
犬にさす薬の場合の使用方法について解説します。
共通して大事なことは、時間をかけず素早く済ますことです。
目薬
目薬は、液体と軟膏のものがあります。
液体の目薬のさし方
①まず片方の手で犬の頭を固定します。
②固定できたら、目薬が犬の視界に入らないように、目薬を犬の目の上部すこし後方へ移動し、目薬をさす準備をします。
③目薬をさす体勢が準備できたら、犬のまぶたを引っ張って目を大きく開き、目薬の液を目に落とすようにしてさします。
軟膏の目薬も基本的に同じで、頭を固定して目薬が視界に入らないようにし、まぶたを引っ張って目を開かして、素早く塗ります。
犬が暴れたり噛みついたりして、どうにもならない場合はエリザベスカラーをつけます。
エリザベスカラーとは、首に装着する頭全体を覆う円筒状のもので、頭部に治療中の箇所がある場合に足で患部を掻いたり触ったりすることを防ぎます。
エリザベスカラー装着後、エリザベスカラーの上部をつかみます。そうすると筒の中の幅が狭くなり、犬の頭を固定することができます。
固定できたら、頭部を少し上に傾かせ、目薬の液を目に落とすようにしてさします。
点耳薬
正しい点耳役薬のさし方は次のようになります。
①まずは点耳薬をさすほうの耳をめくります。
②耳をめくったら、めくった耳の先っぽの方を親指で固定しながら、親指で固定した方の手で頭を包み込むようにつかみ、頭部全体を固定するようにします。
②次に点耳薬を、耳の一番外側のくぼみに沿ってさします。そうすると薬の液が自然と耳の奥に向かって流れていきます。
このとき注意しなけばならないことは、点耳薬の容器が直接触れないようにすることです。点耳薬が雑菌で汚染されてしまいます。
③点耳薬をさしたら、耳の付け根を軽く20回ほど揉みます。揉んだあとは、汚れが浮いてくるので、ティッシュで汚れと余分な薬を拭きとります。
ノミなどの駆除薬
駆除薬は、皮膚に吸収されて効果を発揮する薬なので、毛をかき分けて地肌に直接さすようにします。
駆除薬をさす箇所は、犬が薬を舐めることがない箇所にさす必要があります。
また頭、首、腰の3か所に分けてさすとより効果的です。